病院での業務内容|iDoctor臨床工学技士

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病院での業務内容

1.はじめに

現在、約30,000人の臨床工学技士が全国の病院で働いています。今、人工透析や、心血管カテーテル業務、人工心肺業務の仕事が多くなっていますが、元々は医師の指示の下、生命維持管理装置の操作やさまざまな臨床技術機器の管理を行うことが主な仕事でした。一般的にME(Medical Engineer)、CE(Clinical Engineer)と呼ばれるお仕事です。ここでは、院内ME業務と呼ばれる様々な仕事について見ていきたいと思います。

2.代表的な臨床工学技士の業務

呼吸治療業務
肺の働きが悪くなり、自力で呼吸することが困難になってしまった患者さんに、人工呼吸器が装着されます。臨床工学技士は、この装置が安全に使用されているか、正常に異常が無いかなどを確認します。この業務は急性期と慢性期に分かれていて、急性期では、集中治療室(ICU:Intensive Care Unit)での呼吸器管理を主な業務としています。慢性期では、神経や筋肉に疾患のある患者さんの呼吸器管理を行います。主に、人工呼吸器、吸入療法機器の点検、管理をします。

血液浄化業務
血液浄化業務とは、体内に溜まった老廃物を排泄するまたは代謝する機能が衰えてしまった患者さんに行う治療です。血液透析療法のほか、血液濾過療法、血漿交換療法、血液吸着法などがあり、臨床工学技士はこのとき、穿刺や人工透析装置の操作を行います。
主に、血液透析・血液濾過・冠灌流装置、補助循環装置の管理、点検をします。

手術室業務
手術室内には数多くの機器があります。これらの多くの医療機器の操作、事前管理をし、手術がスムーズに行えるようにサポートします。人工呼吸器のほか、心臓血管外科などの心臓を止めて行われる手術では、人工心肺装置の管理、点検も行います。

集中治療業務
集中治療室にいるのは、心臓や頭などの手術をした患者さんや、呼吸、循環、代謝などの機能が急に悪化してしまい、命に関わる緊急の患者さんです。臨床工学技士はここでは人工呼吸器や持続的血液浄化装置などの生命維持管理装置の操作、管理をします。

高気圧酸素業務
高気圧酸素業務とは、高気圧の中で酸素を吸入されることで、血液中の酸素を増やす治療法です。脳梗塞の急性期や、眼科疾患、一酸化炭素中毒などになってしまった患者さんに対して行う治療です。その他の様々な患者の治療に用いられる治療法で、これらの操作、管理をします。

ペースメーカー・ICD業務
ペースメーカーや植込み型除細動器(ICD:Implantable Cardioverter Defibrillator)といった機器が、不整脈をもっている患者さんに植え込まれています。臨床工学技士はこの手術に立会い、使用材料の準備、材料だし、バイタルのモニタリング、ベースメーカープログラマー、ペースメーカアナライダーの操作、ペースメーカー手帳、患者登録用紙の記入などを行います。外来では定期チェックと不具合などによる緊急チェック、病棟では埋め込みから退院までの急性期のチェックが主な仕事です。

3.その他医療機器管理業務

医療施設にはさまざまな分野でたくさんの機器が使用されています。臨床工学技士はこれらが正常に作動し安全に使用できるように、保守と管理を行います。医療機器は、ME室があり一括管理されているところと、院内をラウンドして点検するところがあります。

<主な医療機器と点検>

  • 人工呼吸装置
    自発的に呼吸する力が弱まったり、無くなってしまった患者さんを対象として、機械的に人工換気を行わせる装置です。
    患者さんに使用する前に必ず使用前点検を行って、装置が正常に動作することを確認したり、点検をしたりします。
  • 補助循環装置
    補助循環装置(IABP: intra-aortic balloon pumping)は循環の補助装置です。この装置は重症心不全患者を対象に、拡張期血圧(心臓が拡張したときの血圧のこと。最低血圧ともいう)を上昇させるとともに、収縮期血圧(心臓が収縮したときの血圧のこと。最高血圧ともいう)を低下させることによって局所の貧血(虚血)に陥った心筋への酸素供給と心臓自身の酸素消費量軽減により、不全身の回復を図るものです。
  • 除細動装置
    除細動器は、大きな電気的エネルギーを人へ加える装置です。心室細動、心房組、細動、心室性頻拍等を除去することを目的に使われます。大電流を短時間通電させる医療機器で、緊急時のカウンターショックとして使用します。放電エネルギーによって周囲の人が電撃を受ける可能性があったり、適切な除細動を行っても患者が熱傷してしまうことがあるので、使用に際して十分な教育と注意が必要な機械です。
  • 閉鎖式保育器
    新生児を中に収容して、新生児に適した環境を保持するための機器です。新生児が外的な生活に順応可能となるまで適切な温室環境化において保育する機械です。この機械を使用する際には、誤った操作が新生児に直接的に影響を及ぼす恐れがあるので、機器の取り扱い方を熟知している必要があります。
  • 輸液ポンプ
    点滴静脈注射を行なう際に体内への注入速度や輸液量を性格に調節する医療機器です。輸液開始時には、薬液の減り具合や、接続部位、穿刺部位を必ず確認し、定期的に同様の確認をしなければなりません。
  • シリンジポンプ
    シリンジポンプは、輸血ポンプのひとつで、シリンジ(注射器)内の薬液を設定した量で持続的に注入するために使用する機器です。時間当たりの注入量を設定することで、その通りの量を注入します。輸液ポンプと同様の点検、確認をします。

どの機器も、取り扱いには熟練の知識と経験が必要になるものばかりです。
最新の医療機器の開発は続いており、院内ME業務は今後更に広がっていきます。ぜひ多種多様な医療機器の扱いを熟知した臨床工学技士のスペシャリストになってください!


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